平坦に思えるほど緩い坂道を。

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zoom RSS アイロニカルなのにベタで、うまいのにへたで、暗くて明るくて自由で経済的。

<<   作成日時 : 2009/05/02 19:05   >>

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 何年も前に(川勝さんが薦めておられたのをきっかけに)手に取った『嗤う日本のナショナリズム』を、暇つぶしに読み返したらば、これがバカにおもしろかったのです…!
 初回はさほど感じなかった記憶からして、今の私によりぐっと来る要素があったようです。特に「あさま山荘事件」あたりの記述など…
 浅間山荘。…私はあの一連の事件が真剣に苦手で、本体(?)はもちろん、前後のエピソードやらなにやらすべて、見たくない聞きたくない読みたくない!のでありました。ヤングのころからず〜〜〜〜〜っとネー。
 いくら年をとったとはいえ、私はさすがに全共闘とかそのあとのシラケ世代とかではないのですけれども、まあなんだろうなアー、大学とか行くと(法学部だったし、音楽をちょろっとやっていたので「関心のある若者」も周囲にいたっつーアレなんですかね…)頼んでもいないのに、そーゆうことを語りたがる人がまま存在したんです。いや、平成の世に、すっかりバッチリなっていたんですけども。
 で、その系統の話を聞かされるのがすんごーーく不快だったんですが(そういえば、私の一番嫌いなトークは「説教口説き」といわれるものです!死ね!そーいう男どもは!!)、かといって、知らないでNO!を言うのもはばかられるんで、とりあえず書物はひもといてみたりして…案の定そこでまた暗〜〜〜〜〜〜〜〜くなったりして…
 結局南極。ダメだー!!無理!!この界隈のことを冷静にとらえるのは…!!!でお終い!ですよ。
 もうね、そのイヤさといったら、特攻隊とか白虎隊とかひめゆりの塔とかと同種でしたから。「こんなに反応してしまうのは、自分の中にも<そこにいたらそうするしかないであろう>なにかが存在してるんだろうなーー」てのがわかるくらいの頭は一応ありましたから、そこで再び暗澹たる気持ちになったりしてねエー。
 (…そもそも私は、ある集団がヒステリックに一つのことに向かおうとするさまがとにかくダメで、ターゲットの好き嫌いに関係なく、その「渦」そのものを見たくない!!って感じなんですね。
 その際に、首謀者ももちろんいやなんですが、それよりも、嬉々として…てか、熱に呑み込まれてでもどちらでも…その流れに加担してより騒ぎを大きくする人!!!のほうをいっそう憎悪するきらいがあるので、なおさらもう!ダメダメダメ勘弁して〜〜〜〜〜〜!!!としか扱えない…あさま山荘がらみは…)
 え〜〜長くなりましたけれども。
 でも、なのにもかかわらず今回は…その詳細を読んで、いくばくかの暗〜〜い気持ちは生まれたものの(それはそれで失いたくない感受性ですし)、案外素直に読み下すことができましたしー、
 本著のキモであるところの(…当然、この国の「シニカルで、ときにはベタ過ぎる」独特なナショナリズムが、あさま山荘事件のみで終焉を迎えたり語りきれるはずはなく、大事なのはその先なんですけどね!この本において、あさま山荘はほんの入り口に過ぎないので誤解なきよう!)、
 80年代90年代00年代…(パルコ文化!ヘンタイよいこ!「元気が出るテレビ」!とんねるず!ナンシー!ワールドカップ!2ちゃんねる!)におよんで考察される、
 基本アイロニカルなくせにベッタベタな感動もしたがる(つか、そのどっちもあったり、いったりきたりもする)近年日本の独特なナショナリズムについて、おもしろく読み終えることができ、大変よかったんでした。
 全体的に、初回よりず〜〜〜〜〜〜っと身に迫るものがあったもんなア〜〜。これも加齢の功なんすかね? あんなにサイコーーーーーー!と思ってた「ビックリハウス」の投稿とかも、あらためて読み返すとなんかよくわからなかったり、寒々しかったりして、それすら新鮮だったりまでして…。
 冷静さを取り戻せてきたのかもしれません。20年(!)を経て。自分自身が。寝かせごろってことなんでしょうか。これが。いわゆる。

 そしてそして。
 寝かせごろ。 というキーワードが出てきたところで!! ドーーーーーーン!!!!
 昨日行ってきたイベントが非常〜〜におもしろかったです!『1980年代のポップ・イラストレーション』刊行記念!タナカカツキ、小田島等、佐藤直樹トークショー!!!この豪華なメンバーに加えて、入場料はフリー!!!!!
 大変だこれは…!と思い、勇み足を得意とする私はすぐ予約してしまったのですが…いつかと同様、開場後も青山ブックセンター店内には「本日19時より…皆様ふるってご参加ください」とかいうアナウンスが流れ続け、「空席…あるのか…」と(お約束で?)うなだれてしまう私…
 ま、それはさておきー。
 この日一番の私の感想は、タナカカツキ氏が悶絶するほどかっこよかった〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!ということであります!!(バカ)
 残りのおふた方ももちろん素敵でしたが(小田島さんのたたずまいのチャーミングさにもひどく感心したし〜〜)、
 タナカ氏については、以前ちらっと見たときは確か「濃い顔…」くらいの感想しかもたなかったのに、昨夜はしびれまくりましたからー。見た目も。そして、イカしたトークも!!!!(いやほんとに話がおもしろかった!そして、筆舌に尽くしがたいほどのいい人ぶり炸裂!!)
 絵を描かない(つか、描けない)私には、それを仕事にする人の真の苦悩や先人達の素晴らしさはわかりませんけれども、
 どんなこと(人)でもそうですが、「暗い季節」…というか「光が見えずに悶々と悩む時期」「今だからいえるけど、ノイローゼだったとしか思えない…!」みたいなシーズンって、誰にでもあるし、なきゃ始まらないとすらいえるのかもしれないし、
 このたびにおいては、社会全体がそういう病にかかることもあるんだな〜〜〜!!!とも思ったしだいです。
 すんごい明るいのも暗いのも、だって病気でしょー???? どっちにしたって、普通じゃないもの。落ち着いてないもの。フラットじゃないもの。振れすぎるのっていうのは、つまり。
 ということで。80年代は「ちょううまいイラスト(しゃれにならないレベルの。マックとかなくて<マジで描いてた>時代ですからね…)」と「ヘタうま」が同居し、
 それぞれに燦然と輝いていた(商業的に両方とも成功していたという)時代だったわけですが、暗いほう(性質的に)だった私は「完璧なイラストレーション」(「アメリカ〜〜ン!!」「空は青!オープンカーとプール!ストローの刺さったトロピカルドリンク!!」みたいな)を、当時はスルーしていて(ジャケットとかで見てはいましたけどね。もちろん)今に至るまで忘れかけていたんですけれども、永井博氏や鈴木英人氏のイラストとかを今見ると、
 ほんと〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜に上手だしクールだし、なによりかっこいいの〜〜〜ッ!!!!!
 すごい威力でした。これこそ寝かせごろっていうか。
 90年代初頭にこれを見せられても、きっと「微妙に古いのって一番かっこわるくね?」って「なかったことにしたい」気分になったでしょうからね…(それ考えると、テリーさんの絵とかってホントすごい!!て話にもいまさらなるけど)
 今「見て」良かったと思います。 いろいろ考えさせられました。おもしろトークに笑いながらも。
 
 総じて。時間がたつってすごいもんだなア〜〜!と奇しくも思うことが重なった最近だった!という話であります。
 アンティークとかヴィンテージまでいかなくても、やっぱりちょっと「おく」って大事なのかもしれないですね。
 「ちゃんとしたもの」は、<恥ずかしい時期>があっても20年30年たつとまたきちんと戻ってくるようだから。それからもう一度見直したり、学ぶのも悪くないっていうか。

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