平坦に思えるほど緩い坂道を。

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zoom RSS 英国がえりのパンクスだもの。

<<   作成日時 : 2016/03/18 11:21   >>

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 3/12(土)
 待ちに待った(ハガキきてるか毎日チェックしてた)『夏目漱石没後百年特別企画 「楽しい漱石」』のために〜!二松学舎大学へ。
 いくのは初めて。こじんまりしたいい学校でした。靖国、武道館、永田町まで一望でき、職場から実は近く、ときどきいくステーキ屋のちょっと先だったという。
 学内最大の(たぶんネ)講堂でどかーんとやったのですが、想像どおりジジババばかり。むろん大学生も、ちらほらならば高校生もいたけれど(狙いは大学のイメージアップと新入生の獲得だろうに) さすがの高齢化社会…!
 マ、老人はこういうイベントに貪欲ですからのう〜。隣のおばあさんもNHKの宮沢賢治講座のテキストにぎりしめ、アンケートには「朝日新聞で」に丸しとったし。将来私もそんな老婆になりたいもんにゃ〜。
 なにはともあれ、とても楽しかった!!!
 完全に文芸漫談目当てだったため、1部の青柳いづみさんの朗読は「チェルフィッチュのひとか〜ラッキー」て温度でしたが、こちらもすごくて。
 どうなってんだろ〜??? 『夢十夜』だったんですが、一切文字を追わず(一夜終えるごとに「かたちだけ」ページをめくるんだけど、朗読のあいだ本に目をやらない)
 視線を縦横無尽に動かし、腰掛けなおして体の向きを変え、足さばき手さばきで流れに変化をつけながら、よどみなく「恐ろしいが、サイケデリックかつどこか緩慢で美しい」十夜を読みきってらした。愛らしくも怪しげに、あの世とこの世のいったりきたりを見事体現!
 お着物がまた素敵で。すみません、和装については当方まったくの門外漢だけれども、モダンだがモードすぎないたいへん趣味のいいもの。外套???ての? (四夜で脱いだ)の総レースぶりにもため息〜。全体にモノトーン、ヘアと耳にコットンパール。ネイルは真っ黒!
 きゃしゃな身体で舞台をひとり支え(飛んだりはねたりまったくせず)一秒も同じ「時」を作らない。女優!!!(ちっさいのによく届く、高くも低くもない響きのよい語り口…大声ってやっぱり…)
 それからそれから。
 休憩挟んで、いよいよ第2部です!!!いとうせいこうさんと奥泉光さんの文芸漫談。お題は『行人』!!!
 暗い!暗いネ〜まったくもってキャッチーじゃない。よくぞ!です。ふつうに考えたら『三四郎』『こころ』?? 思いっきり暗くしたきゃ『明暗』(未完だけど)とか?? だがしかし『行人』!!!
 現代文の先生がひたすら『行人』推しで、職業的には明らかにやりすぎだったけれど、おかげで何度も読んだ経験がはるか時を越え役にたちました。
 (そうだったそうだったこんな話だったワ〜漱石、人妻モヤモヤものが多くてごっちゃになっちゃうんだよネ〜)
 てのはさておき、お2人のかけあいの巧さにもう悶絶!!!前段からちょうおかしくて(奥泉さんがとうとうスマホに鞍替えしたつうトピック)全員もっていかれ、朗読時は99%寝てたお隣さんも一睡もせず!
 盛り上がりに盛り上がって結局細かく追えたのは前半だけでしたが、かえってよかったのかも。
 あれ以上長引いても集中力に欠けそうだし、そもそもがバランス悪い小説。いよいよ暗く、しかもまとまらずだもんネ〜終わりのほう。
 とにかく「直キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」部分の、抱腹絶倒ながら腑に落ちまくる熱い解説を聞けただけで大収穫!!!ライブとは!!!グルーヴとは!!!
 (世の東西問わず、フィクション内で「なぜか突然嵐がやってきて渦中の2人を一晩閉じ込めちゃう」あそこヨ〜ご丁寧に停電まで〜)
 もとは新聞小説。てえことは、当時のエンターテインメントなんだもんね暗いなりにアレ…(冒頭の大阪、たしかに「長くないか?」と感じた記憶あるけど、そうか〜朝日への目配せか〜のちの文豪もやっぱり仕事くれるひとのいうことは聞いてたか〜つか聞かなきゃかそこは〜)
 んでまた「しゃべり」の話になっちゃいますが、いとうさんも奥泉さんも実にマイクのりのいいお声で。
 場数を踏んでらっしゃる強みがおおいにありましょうけど、思いつくまま語りつつも(打ち合わせはナシだそう)お互い補完、
 観客をわしづかみにし前に前に進め、どこを切っても至極おもしろい仕上がりに!!!名人芸!!!
 AIが囲碁の世界一に?? て話から「小説もいずれ、ねえ…」「うふふ」なんていいあうあたりもかっこよかったナ。勝算の有無とかじゃなく、冷静なところが。俺(の時代)さえよければそれでいいと考えないところが。
 お2人して「漱石はストーリーとか構成とか伏線の回収どうのより、音楽みたいにこのフレーズが!ギターソロまじやべえ!って味わうべき。どっか好きなところがあったら、そこをくりかえし読むだけでOK!自然の描写なんて誰にも真似できないよ〜」といってらしたのも心に深く刻まれました。
 世間的にあのひとのは「人の暗部を」て扱いじゃないですか〜。 葛藤の表現にばかり目がいきがちなのを(そこは当然絶品として)新しい角度からとらえられるとかサア〜まったくもってかっこいいワ!
 実り多いイベントでした。またやっていただきたい!と切に望むけれど、予定はまったくないそうです。だろうネ…

 3/13(日)
 いけるだけヴェーラに!!!期間。はりきって『教授と美女』と『コンチネンタル』2本を鑑賞しました。
 前者の、随所にあふれるユーモア&老インテリジェントルメンのやさしさに、やさぐれマイハートもゆるみっぱなし!
 豪華さでは完全に後者に軍配!なんですが(ほんと贅沢よォ〜『コンチネンタル』は!惜しみない群舞!いちいち生バンド演奏!ひとりひとりがトップダンサーで、黒黒、白白の数十組のペアが入れ替わって黒白になってくダンスシーンとかグラフィック的にもキャー!)
 どっちが優れてるとかじゃない、あくまで好みの問題で〜私はユーモアと知力を駆使した老人大活躍!の前者が気分だったてえ話です。
 お屋敷借り切って、独身初老以上男性のみで辞書編纂に勤しみ(お堅い女中1名除き)早5年以上とか〜状況からしてしびれちゃう〜学究の徒萌え〜!
 とびきり美人で浮かれたダイヤとお金大好き女子バーバラ・スタインウィックが、最後は冴えないけれど(にしてはハンサムすぎるが)誠実でやさしいゲイリー・クーパーを選ぶところも、お約束とはいえグー!でした。
 お約束なんて…こちとらもっぱらおとぎばなしでしか会えないんだからア〜(涙声)

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