平坦に思えるほど緩い坂道を。

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zoom RSS ハワード・ホークス特集のこと。

<<   作成日時 : 2017/01/09 16:57   >>

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シネマヴェーラのハワード・ホークス特集でみたものたちのメモ。

12/17(土)
『紳士は金髪がお好き』
何度めでも新鮮。大好きだ。そのあと必ず紫のニットワンピースや手袋になる毛皮の筒?みたいなものを欲し、けれどボディがな…って諦めるやつ。
マリリン・モンローのセクシーさやキュートさは地球上広く知れ渡っているのでさておき、うまさが年を経るごとにわかり、うならされる。
バカそうで実はとか、計算づくだけど情にもろいとか「そこ」を実感させるシーンがくるまで匂わせないのって、かなり高度な技術では。
お色気要員と決まったが最後、役者としての力は求められづらくなり、厳しい。というのは彼女のインタビューやら伝記を読まずとも容易に想像できることだけれど、その隙間。
見えかたと、内面、のあいだにある「なにか」こそが、何十年ののち、体型だけならもはやたいしてナイスでもなく、絶世の美女でもない彼女が、容姿に恵まれたオネエちゃんや修正美人を見慣れた現代のひとたちに、なおとびきりの女性として映る所以だろう。繊細さと上品さもあらためて感じた。
『モンキー・ビジネス』
申年も終わるしいい塩梅やん…。ジンジャー・ロジャースとマリリン・モンロー、さてどっちが年上? とか知らなかったので、そうか、ロジャースがマリリンの若さを妬んだりする設定なのねとまずそこに関心が。
どこ切り取ってもおもしろい。よくできてる。リズムが崩れることなく、活劇ホロリありつつの大団円。商業映画の良いエッセンスを詰め込んだ作品だった。

12/24(土)
『ヒット・パレード』
『教授と美女』のセルフリメイク、音楽史バージョン。
教授〜を以前みてかなりハマったのでこちらもと考えたわけだけれど、リメイクものあるある「初回を好きなほど次作にはピンとこない」パターン。まあ充分素敵だったが。ルイ・アームストロング出るし。
個人的には、ヒロインのドレスが前作と全く同じデザインで、本家はベタ、こちらは真っ白!になによりやられた。しゃれてる。
『教授と美女』
老教授らがチャーミングなのだ、なにしろ。女のひとにはある程度「インテリあるいは天才で、世俗には疎い男性たまらん」遺伝子が備わってるように思うのだが、それもあれ? フェミにひっかかるのかしら? ならば「私」だけの話でかまわない、自分にはそういう部分が確実にある。昔も今も。
曲者と知ったうえで、お姫様を全身全霊で守る7人の小人のような紳士たち。学者肌のひとすべてがこんなではないかもしれないが、傾向的に「他者からみて」上に立ちたがる〈社会的〉男性は「経済脳」あるいは「効率脳」に侵され、なにもかも勝ち負けでとらえがち。
そこからどれだけ離れて生活できるかが充足のキーで、そのためには一見非効率ななにかに夢中になれる能力が不可欠なのだけれど。
平和が1番。穏やか大事。見える範囲で愛し愛され生きればいいのにねえ。ってそこまではいってないけど、そんなことまでもちろん表している映画。非暴力主義だしさ〜ほらア。

1/7(土)
『大自然の凱歌』
冒頭の雪原、大木を切り倒し、川に流し、合流させるシーンが素晴らしかった。ホークス演出極まれり。
あとは終始、主人公の運命のひと(っつっても捨てるんだから勝手なものだが)ロッタの娘時代とそのまた娘役の女優の顎が気になって気になって。えらく強調される登場場面の角度も悪かった。
日本にいたら(いや世界中どこでも)このひと絶対あだ名は「アゴ」で決まりだろ〜なんて最後まで余計なことばかり…。
『僕は戦争花嫁』
米兵女性と仏兵男性が喧嘩ばかりの末、任務を終えるころ恋に落ちて結婚。の珍道中が楽しかった。
ホークスの映画はしょっちゅう笑わせてくれるけれど、そのボケツッコミのタイミングと絶妙な天丼具合が本当に気持ちいい。たとえば本作なら、踏切や交通標識のくだり。
肝心の「夫婦そろって無事米国に渡れるか?」への七転八倒部分はたいして心に残らず。あ、女性兵士用宿舎のカウンター嬢はかわいかったけど。女性ばっかりみちゃう癖で、つい。

1/8(日)
『赤ちゃん教育』
キャサリン・ヘプバーン最高!声もいい。誰だって参る。
実際にこのタイプの女性があらわれたらむしろムカつく側だが(私は婚約者に近い)お嬢さんなんだけどゴージャスではなくお転婆で、わかってるのにいちいち失敗し、自己嫌悪で泣き、それでもあなたが好き好きいう姿は非常にチャーミングだった。
エイジングのお手本として扱われる機会の多い彼女は、なるほど老いて白いシャツを上までビシッととめ、毅然と写る姿などたいへん格好いいのだけれど(かわいいおばあちゃんではなく、知性がにじみ出てるところがポイント)若いころからデコルテを出さない首元の詰まったファッションが似合ってたんだなと感心した。合う服を知ってるって大事ね。そのキャリアが出るから。隠すためじゃなく。胸がないのも親近感…
豹のベイビー(これが「赤ちゃん」ってわけ!)とジャックラッセルのジョージを筆頭に、完璧に作られた動物映画でもあるのだが、どうしたらあんなにうまく豹と子犬がじゃれあったり、ここ掘れワンワンやあっちの扉から入ってこっちに出たりを仕向けられたのか、想像もつかない。手練れの演出は人類に限定されないもよう。
最初から最後まで抜群におもしろく、そう!で!こう!みたいな口笛吹きたい魅力溢れる作品。優れた文化はひとを幸せにする。
『遊星からの物体X』
どうよ、2017年にみる未確認飛行物体ものは。
KUFUの果ての愛らしさというか、頑張ったなア〜って感じだった。いろいろ至らず、リアルを異常に求め、やたら共感したがる現代のお客様にはかなり受け入れがたい作品だろうけれども、こういうのを経ての〜マッドマックスとかシン・ゴジラだから。
とはいえ。いっそのこと「完全に映さない」ほうが効果を望めたような…ねえ…(目撃後ぜんぜん怖くなくなっちゃうんだもんな。それもまた好きなひとにはぐっとくる点なのかもしれないが)

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