平坦に思えるほど緩い坂道を。

アクセスカウンタ

zoom RSS 私の人生をだいなしにしにきた、救世主。

<<   作成日時 : 2017/04/02 09:29   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像

いまさらだが、弥生三月の三連休みた映画メモ。

3/18(土)
銀座で「エルメスの手しごと展」の一部として上映された『パリと職人』短編3本を鑑賞。
アニエス・ヴァルダファンのため最後の『ダゲール街の人々』をみられればくらいの気持ちだったのだが、
出かけてみると、ふだんのル・ステュディオとは大違い。大規模な展示で、カレの原画? が並び、 関わった職人、芸術家たちゆかりの書籍や資料を配置。華やか。大盛況。
スクエアなガラス張りホールはいっそう美しく、いらしてるひとたちは完全に「お金に困ってない」層(若い女性もいっぱいいて、みなさん「これからお見合いですか?」な様相だった)
飲み物やスナックも提供され、その担当が長身男性2名、彫りの深いザ・ハンサムと設楽さんをめっちゃなめしてカンナで削ってキレーに仕上げたようなすっきりフェイス。
その絶妙なペアがときに「なにをお飲みに?」などとフランス語を話すのだから。ル・サロン…。
映画は3本とも当然の秀逸さで(前も書いているけど、ここのキュレーターはすばらしい)とくに2本目の帽子屋の丁稚ドキュメンタリーがよかった。
朝一番に工房にきてアイロンをかっちかちに温め、フェルト生地伸ばしから。蒸気の量がハンパなく、やけどを恐るな!と大将は怒鳴るがみるからに熱そうで、火が大嫌いな私は「そんなご無体な」。
とはいえ帽子職人がアイロンを避けるわけにはいかない。毎日毎日やけどしながら自主的にデザイン画を描き続けるうち、ボール紙を皮に見立てパターンひくのを許されるようになってゆくのだ。
この青年の意識が高く、地道に練習するデザイン画もあっと驚く上手さ、美術鑑賞も怠らず。20〜30年代のファッション研究も。と同時に同世代の友達とも屈託なく遊ぶときは遊ぶし、なんか〜いいんだよね〜。
「ココ・シャネルも最初は帽子屋だった」とかいっちゃうの。幼いころ叔母のかぶってた帽子と、そのファッション、雰囲気すべてが強烈に印象に残ってて帽子職人を目指したとかいうの。
仕事選びって。しみじみ考えちゃうわよ〜遅いけど。
で、お目当ての『ダゲール街の人々』はというと。初見時も飽きた記憶があるが、今回も途中から目がしばしば…。
いやしかし。だれるワなんてことより。パリの下町、商人と職人の暮らすダゲール通りで店をかまえるごく平凡なひとたちのドキュメントとインタビューが延々続くフィルムのなか、
肉屋、パン屋、仕立て屋、理髪店、カフェ、薬屋、みながみなフランスの地方出身者か移民であったこと。プラス!
夫婦でない店が一軒もなかったこと!ここに衝撃というか鈍く重〜い一発をくらった。
そもそもパリって一人暮らしがあまりおらず、フランス語の上達しない日本人が冬期孤独に耐えきれず自死するので有名だけども、みなさん「一目惚れさ」「ダンスホールに誘って」「一旗あげようとふたりでパリに」って〜なんでそんなトントン拍子に??(結婚限定よ。商売は大変みたい〜肉屋もパン屋も「仕事はつらい」と口を揃えて証言)
伴侶がいなかったら、ささやかに食べてもいけないのか。私はこの街にも住めない…地球上どこでも…と、かなりがっくりきた。
そんなこんなでビターな後味に足取り重くなって帰宅。そんで翌日は友人の結婚式なんだから!
情緒がどうなるか不安だったけど、そこはもう結果ばっちりオーライだったんで〜前回の日記参照のこと。

3/20(月・祝)
楽しい神前式の翌日は、待ちに待った『お嬢さん』!!!
怖い映画は全般苦手だが、異常な評判に興味を抑えきれず。ファーストデーの予定をあっさり翻し、シャンテシネまで。
おもしろかった!めちゃくちゃで。やりたい放題で。美しいしミステリーだし良質ホラーなんだけど、ひと言にまとめると「痛快!」。百合の予想はしてたが、こんなふうにとは。
ひとには好きな顔があって、たいてい不細工よりはきれいなほうを好ましく思うわけだが、各々「えらい整っては、いないんだけど」なことが存外多く。隣の(気の合う)誰かとは違う顔にハマったりも。
そういうあれでまさに「むっちゃ好きな顔のひと」な映画だったのだ。好きな顔が出てるとかじゃなくて(秀子も珠子もルックスのみでも極上だけど)映画自体が「好みの顔をしてる」という。
なにせスッキ(育ちも悪く学も未来もない、詐欺で育った少女)の気持ちだけで走る行為が「華麗な屍」秀子お嬢様から自身の力で生き延びる欲望を呼び覚ますあたり、あまりに真実すぎて。
ほかはエロエロのトンデモでリアリティとかゼロなんだけど、根ざしたものが!もう!あるあるある…キター‼‼なわけ!
ここに出てくる男たちは弱者を抑圧・蹂躙し、女子供に倒錯を押しつけ己が歓びに変える。金儲けこそ人生最優先で成功者の証。という、揃って変態かつ「下劣」な奴らなのだが、
なにより「俺がその気になりゃ女はなんだかんだ抗っても最後は全員ヒイヒイいうわい」と信じ切っているのが気持ち悪い(このテの根拠レスな男って実世界にも大勢いて、怒り悲しみ脱力が止まらない)
それを!そこを!ね!女性観客や社会的マイノリティが喝采あげるのは「だからこそ!」なのだ。
もちろんお嬢さんはとびきり美麗で、へんな髪型も、下着、ガウン、ドレス、お着物、どんな姿でもうっとりでき(東洋女性の肌の美しさ…。ニホンスゴイに縛られず、わたくしたちオリエンタルに誇りを持ちましょう!) それらを拝めるだけでお代以上って話もあるが。
ヒャッホーウ!私はガールズブラボームービー大好き女♡ こんなの撮れちゃう元気な隣国うらやましい〜ってな。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
私の人生をだいなしにしにきた、救世主。 平坦に思えるほど緩い坂道を。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる