平坦に思えるほど緩い坂道を。

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zoom RSS 万能薬じゃない。

<<   作成日時 : 2017/05/30 07:48   >>

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前回の出来事から数日はなにも手につかず頭動かず。
後半うやむやになってしまったが、それでもゴールデンウィークのうちは続けてルビッチ特集に通い、ユーロシネマで『台北ストーリー』もみたのだった。
ルビッチの『天使』は文字どおりディートリヒがこの世のものと思えぬ美しさで。ふたりの男を狂わせるのもむべなるかなの容貌大盤ぶるまい…に加え、
隣席にいらした70近いご婦人が私の服装を褒めてくださり「よくみたいわあ。立ち上がって脇のあたりも触らせてもらえないかしら」とかなんとかの会話からオーダー帽子と毛皮談義に発展するなど、愉快な展開もみせたのが。
いや、なによりも。「台北」がとんでもなくすばらしい、ずしんと響く名作だったのだ。これをしらない人生は惜しいレベルの。
隣国だからか、上向きにみせかけどっこい手詰まりな市井の人々という見知った設定ゆえか。
仕事のできる女が会社の吸収合併に揺れ、尊敬する上司についていきたいと願うこれは愛なのか。
煮えきらない婚約者は過去の栄光に縛られ空をみるばかり。
幼なじみの家庭に恵まれた女友達はぱっとしないとはいえ「憧れの」日本人の妻となり、勝利と退廃ムードをふりまきながら凱旋帰国し。
都会の似合う、いいかえれば都会しか似合わない女は年下のヤンチャにどっぷり惚れられるけれど、しかし。行き先は。どれを選ぼうとも。
既視感が、どころではない。女の、誰かの、私の、どこかで通った道ばかりが映し出されるのだ。なにしろ明るい未来がない。行きどまり。現実と、現代と同じように。
静かに刻まれる、80年代台北の、中華民国万歳満貫全席風味のどえらいイルミネーション。富士フイルム、NEC 、キヤノンの電光掲示板。TVで流れる日本のCM。
こんなふうに我が国はみえていたのか。東京は。
2017年にあらためて上映されたのは導かれた結果かもしれない。あのころもいうほど輝いていなかった。が。いまは坂道を転がるようにガタ落ちし。かつてないほどの息苦しさ。
映画で知らされなくても充分しっているのだ。そんなことは。台北に住むひとも。東京の人間も。
それでもみるべき映画は確かに存在する。

5/26(金)
ユーロライブでテアトロコントを。仕事終わりに。
お気づきだろうか、あのビルに週何度も通っちょる私である。
ここでなにかしらの労働をこなし、食べてゆけるお給金がいただけたなら。もらって、落とす、永久運動が可能になるのに。
さておき。チケットをゲットしたときは、会社変えたばかりの頃か〜雰囲気によっては捨てる覚悟だね。だったのだが、かまわん!もろもろ快楽を優先しようと。
自虐でもなんでもない。世界で私を優先してくれるのは私だけだとわかってしまったから、もはや誰の恩義に報いる必要もあるまいと。
お目当のK(以前の会社の子に「まさかの…。やっぱすげえっす(人前でいえるって)」とあきれられた選択。ちょっと!)は安定の、否、相対では大御所感すらあるパフォーマンスで満足したけれど、お芝居チームがなんせよかった。
演劇にいまさらハマる予感はまったくないけど、役者って男女問わずずる〜く色っぽいムードがあって、その人肌っぽさにときおりやたらハッとする。
AIだボーカロイドだ加工だゆうてる(このたとえすらたぶん微妙に古いんだろうよ)「いま」。客演の女優さんをトイレでみかけてその目立ちっぷりにクラクラしたもんね。身体と根性で勝負してるひとは一目でわかるのだ。肉眼で肉体をみる説得力。

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