頭使った日曜日。

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1/26(日)

品川プリンスシネマ(昭和生まれに馴染んだ呼び名)で朝イチ回の『パラサイト』。
巷間大好評、Tさんにも「おもしろかった~!! しかいえないけど!」つってバコーンと太鼓判おされ、うたさんの評論も「200%おすすめ!」だったやつ。みないわけにはいかんやろ。
たしかにおもしろかったです!
地上の奥様がかわいかったワ~。半地下妻のいうとおり「お金持ちだから」きれいでやさしくすぐひとを信じる女性。
バカなのではない。「賢さ」は、半地下家族をみればわかるように「貧乏人が生きていくために必要な知恵」。所持していないのは無菌育ちの証左といえる。家事が苦手なのも同様だ(野菜切ったこともないんじゃないかしら、ラーメン一つ作れないって)。
(誰かがかいていたが「だからこそ」奥様は「半地下」の「におい」にもぴんとこない。ビタイチ触れ合ってなけりゃそりゃな。比べて夫が「覚えのある」人間に描かれる意味深長さよ…)
貧乏一家の這い上がり計画に端を発し、半どころかもあったりなんだりで二転三転(転なのか、あれ)
「格差社会」がテーマゆえ内容は決して明るくないんだけれども、一瞬も気の抜けないハラハラドキドキ。エンターテインメントとして最高かつ大成功。おもろ~! がいっとう先にくる。
終始陰鬱ではつらくてたまらないから助かった。結局どす~んって〆だし。
貧困から脱する法がない。それは本邦も同じで、私が子どものころは「一発逆転」もあるとされていたが(一応学んだしサ~教育を受ける権利とか~職業選択の自由とか~)、
そんなんとんだうそっぱち&絵に描いたモチ。がバリバリ表面化してしまった現在、こちらも笑ってる場合ではないのだけれど(「女」ってだけで能力気力が充分あろうと学問を修める機会すら奪われるとか…脳の血管が切れそう…)、
どうやらお隣はより深刻なもよう。多少のたくわえができたとして引っ越しも許されないらしいの、半地下ファミリーは。国のシステムにより。
逃れられない住み分け。を踏まえての、ラストがあれ…と考えると…さらに厳しい。つらすぎる。
がしかし。全体では「うまくできてんな~!」に尽きるっていうね。ゆるふわでくそつまんないのより、ハードで救われなくてもおもしろい映画のほうがはるかにみたい私としては、差し引きよかった。すごく。すご~く!

のち銀座に移動し(日比谷TOHOは合う時間がなかったのよ~)、
教文館にて永江朗さんと武田砂鉄さんの「日本社会とヘイト本」についてのトークセッションを拝聴。
アクションでドはまりしてる砂鉄さんの生声をききたかったからだ。語り口や声質もさることながら、一般人(私)のモヤモヤや怒りをシャキ~ンって言葉にしてくれるところが気持ちよくて。
『私は本屋が好きでした』参照、永田さんはヘイト本について「町の本屋に、誰かを傷つける可能性が大きい書籍を並べるのはおかしい」「おかないようにすべき」という立場。
ご自身書店経営されてて編集者でもあったひと、本屋さんが届くものを拒否できない仕組みや、膨大な量を選別・判断できる人手が圧倒的にたりないのを重々知ったうえで「だからといって扇情的なタイトルの本を平積みすることはない」とおっしゃる。
対する砂鉄さんは「書店にそこまで望むのは酷だ」ときっぱり。単純にそんなものを世に送らなければいいと。書くやつ出すやつが圧倒的に悪いと、著者と版元に異議を申したてておられた。
自分は砂鉄派だ。
ヘイト(憲法の根幹、基本的人権の尊重に反する違法行為)は論外として、
たとえば、たとえばよ? なにか深い考えや経験によって、ある民族ある国を恨み蔑むに至り、それを発表したいどうしても、人生を賭し投獄されても…みたいな覚悟で、誰がああいう文章を? 載せる? 頼む? つったら。
いやいやいや「じゃっかん」売れるからでしょ? それだけでしょ? って。
その「ある程度」をいまや死守せねばってことなんだろうけど、
前勤務先でヘイト本出してたとき、編集も営業も制作もデザイナーもかなり「乗り気じゃない」…もっといえば「数字のため」「ほかの自分の企画を通すため」でしかなく。続けるうち誰もが顔相悪くなってたからね。
さほど関わってない私ですら付き物みただけでオエ~…書店員も取次ぎのひとも、まともな神経なら日々目にするのすらつらかろう。
河口でせきとめなくても。川下にたどりつくまで水質汚染しまくるものをわざわざ流さなくても。
「作らない」のが一番。出さなければ商品にならないっしょ。
両者引かないさまもなかなかかっこよかった。意見を異にした者同士だってむやみにいきりたつことないし、どっちかが引っ込まなきゃならない道理もない。
ものを考えるひと、現象を諦めないでいるひとがまだまだいるのをこの目でみられて元気づけられた。
お客さんも知的なかたばかりだったし、建物がまたやばくて。写真みてよ〜トイレいこうとしたらこれよ〜。

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